« 映画『空中庭園』2(パンフレット編) | Main | 『東京奇譚集』村上春樹(書評) »

Monday, October 10, 2005

連休最後の日

【10月10日更新】僕は大学でマルクス経済学を学んだ。

カール・マルクスのことを占い師や預言者みたいに思っている人も多くて、そういう人たちは東欧の共産主義国家がこぞって倒れたのを見て、「マルクスは間違っていた」と言う。

だが、マルクスの膨大な著書を読めば、資本主義社会の本質を見極める上で、彼の理論がいまだに有効であることがよく解る。彼は決してノストラダムスではないのだ。

だから僕はいまだに彼のことを偉大な経済学者だと思っている。

ただ1点だけ、僕がマルクスにどうしても同意できない点がある。それは彼の労働観。

それまで「できれば避けたい苦しいこと」と捉えられていた労働に対する考え方を、マルクスは覆そうとした。苦しいのは搾取されているからであって、労働は本来楽しいものだ、と教えようとした。それは、「労働が価値を産む」という彼の学説の根幹を支える感慨だったのだろう。

しかし、労働が楽しいのは、例えば何かを作っている職人さん、それも自分で完結できるような仕事の人ではないか?

僕は日曜日の夜(あるいは今日のような連休最後の日)になるといつも、会社が永遠に休みにならないものかと塞ぎ込んでしまうのである。

まあ、この辺の事情についてもマルクスは所謂「労働疎外論」を展開して鮮やかに説明しきってはいるのだけれど、果たして資本主義経済でなくなったら労働が労働者のものになる、つまり働くことが楽しいことになるんだろうか?

これだけはなんか同意できないなあ。働くの、楽しくないよ。

|

« 映画『空中庭園』2(パンフレット編) | Main | 『東京奇譚集』村上春樹(書評) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 連休最後の日:

« 映画『空中庭園』2(パンフレット編) | Main | 『東京奇譚集』村上春樹(書評) »