『BLACK KISS』マスコミ試写会
【10月31日特記】映画『BLACK KISS』のマスコミ試写会に行ってきた(シネカノン試写室。シネラセットの隣にあんな試写室があったんですね。気がつきませんでした)。
手塚眞監督作品を観るのは1985年6月の『星くず兄弟の伝説』以来なんと20年4ヶ月ぶり3本目である。あの映画はまだ大学の映画研究会に毛が生えた程度の作品だった。
それが念頭にあったせいか、ま、悪くないんじゃない?っちゅう感じ。
犯人が誰か判りにくくしたい、最後にどんでん返しも作りたいと欲張ったために、確かに「こねくり回しすぎ」(前の席の人がそう言ってた)の感もあったけど、ま、ホラーのミステリって所詮そんなもんじゃない? 僕はホラー映画やミステリ作品はあまり見つけてないせいか、そんなに気にならなかった。確かに意外性を追求しすぎたために、そんなつまらん動機で連続猟奇殺人するんかい!?とは思ったが・・・。
それより、カットを割る必要のないところでわざと割っているところが何箇所もあって、これ、凝った映像のつもりだろうけど、随分目障りだったなあ。
まあ、でも、観る前は、趣味に走りすぎて一般人がついて行けないような映画ではないかと心配したのだけれどそんなことは全然なくて、張りつめた雰囲気は良く出ていたし、(真犯人以外の点では)ディーテイル含めて脚本もよく練れていたと思う。
ただし、これは人間を生きたまま解剖したり切り刻んだりする残忍な犯罪映画なので、そういうの苦手な人は見ないほうが良いですよ。僕はそういうシーンに出くわすと「あれは本当に人間を切っているのではない。特殊メイクとか合成だ」と心に念じながら観ました。
橋本麗香、川村カオリという一般にはあまり馴染みのない主演2人を、安藤政信、奥田瑛二、草刈正雄、オダギリジョー、小島聖という芸達者な脇役が囲んで好演。全然重要な役ではないのだけれど、利重剛の鑑識官がなんか存在感あったなあ。
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