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Monday, September 26, 2005

『この胸いっぱいの愛を』完成披露試写会

【9月26日特記】 映画『この胸いっぱいの愛を』の完成披露試写会に行ってきた。

ごめんなさい。この映画僕には無理でした。

『月光の囁き』とか『害虫』とか『カナリア』とかの、従来の塩田明彦監督作品のファンが悪態をつきたくなる気持ち、よく解る。

タイトルもテーマもストーリーもダサくてベタで安い。リアリズムの連鎖がブツ切れ。一箇所くらい不自然な進行があっても全体に勢いがあれば見過ごせるのだが、こう何箇所も切れてしまっていては・・・。

『黄泉がえり』の時は「ふーん、こんなメジャー作品も撮れるんだ」と感心したが、今回のは凡そ同じ監督が撮ったとは思えない。「ひどい」などという言葉が口を突いて出てしまう。

だから、従来の塩田ファンにはお薦めしない。むしろ、普段ほとんど映画を見ない人、塩田作品を1度も見たことがない人、塩田作品についての記事を目にしたりしたことはあったけど全く見たいとは思わなかった人、実際に塩田作品を見たことがあるけどさっぱり解らなかった、あるいは見て後悔した人──そういう方々に是非見てほしい映画だ。

別に皮肉を書いているのではない。何故薦めるかと言えば、よく出来ているところは確かによく出来ている映画だからだ。

僕にとってはもう外側を見ただけで中に入れない映画だった。試写会の後のパーティも、とてもじゃないけど出席する気になれずに失礼した。

でも、こういうのが意外に大ヒットしたり賞をもらったりする可能性は充分にある。

上映前の舞台挨拶を見てよく判ったのだが、塩田監督という人はとてもよく喋る、ファン・サービスの精神を旺盛に持っている人だ。

多分、今回の映画は旧来のファン以外へのサービスなのだと思う。「良い映画だ」という人がきっといるんじゃないかと思う。

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Comments

そうですか。だめでしたか。
僕もちょっと期待してたんですけど。

>僕にとってはもう外側を見ただけで中に入れない映画だった。
>試写会の後のパーティも、とてもじゃないけど出席する気になれずに失礼した。

映画がもうひとつであれば、この行動わかります。
yama_eighさんもほんと映画好きなんですね。

このレビューを胸に秘め
『この胸いっぱいの愛を』、歯食いしばって今度観てみます。

Posted by: アロハ坊主 | Tuesday, September 27, 2005 at 00:30

> アロハ坊主さん。いつもどうも。

僕は決して「クサい映画は受けつけない」というタイプじゃないんですよね。こないだの『タッチ』だってそうだし、セカチューだって良い映画だと思いました。

ただ、『月光の囁き』にしても『害虫』にしても『カナリア』にしてもそうなんですけど、塩田監督って言わば社会から打ち棄てられた存在に光を当ててきたじゃないですか?(「光を当てる」というのは決して「庇う」という意味じゃないです)

そういう面が今回は・・・。

きっと上記3作品を意識しすぎなんでしょうね。

Posted by: yama_eigh | Tuesday, September 27, 2005 at 09:43

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