『陽気な若き水族館員たち』と『観光地楽団』
【8月14日更新】 今日はごきげん。Amazon に発注しておいた2枚のCDが届いたから。
どちらももう手に入らないだろうと思っていたのが、思いがけなく復刻(と言うか初CD化)されているのに気づいた。 こういう時のために普段からCDショップ巡りや Web チェックを怠ってはいけない。
ひとつは『陽気な若き水族館員たち』、もうひとつは『観光地楽団』。前者はLPで持っていたアルバムなのだが、LPは全部処分してしまってここ何年も聴けなかったし、後者は何とカセット・ブックでの発売だった。
『陽気な若き水族館員たち』はムーンライダーズの鈴木慶一が結成した水族館レーベルから1983年に発売されたもの。参加アーティストは、Portable Rock、Real Fish、VOICE、Mio Fou、それにこれらのメンバー全員による水族館オーケストラ。
とても大雑把に言ってしまうとネオアコの流れを汲んだものということになるが、非常にバラエティに富んでいる。
Portable Rock のボーカリストはピチカート・ファイヴに参加する前の野宮真貴で、この素直に澄んだ歌声を聴いていると「こんな娘が後にあんな風になっちゃうのか」という気がする(別にピチカート・ファイヴを悪く言う気はさらさらないけど・・・)。すっごく良いねえ。
Real Fish と VOICE はともに変幻自在でとても面白く、そこに鈴木博文(ムーンライダーズ、慶一の弟)と美尾洋乃(Real Fish)によるデュオ Mio Fou がしっとりと加わる。絶品と言えるのが全員による水族館オーケストラで、このごちゃ混ぜと言うか継ぎはぎだらけの演奏にはただただうっとり。
『観光地楽団』はそのReal Fish の Sax 奏者・矢口博康が作った楽団で、同じく Real Fish のメンバーである美尾洋乃、Portable Rock から中原信雄、ムーンライダーズから白井良明、他に鈴木さえ子(元・鈴木慶一夫人)と小滝満が参加している。
これは、ジャンルとしては何だろう? 分からない(笑)。ただただコミカルでスリリングでクールだ。こっちは1984年の発売。ちなみに同じ冬樹社から同時に発売されたカセット・ブックがムーンライダーズの幻の名盤『マニア・マニエラ』だった。
後に『マニア・マニエラ』はCD化された折に買い、同じく80年代半ばに買った SHI-SHONEN の『Singing Circuit』や Real Fish の『天国一の大きなバンド』もCD化された際にすかさず手に入れた(ちなみに Real Fish から矢口博康と美尾洋乃が抜けた形が SHI-SHONEN で、その SHI-SHONEN のリーダー戸田誠司が後に YOU らと組んだのが Fairchild だ)。
これでほぼ「買い戻し」は完了。やっぱり普段からCDショップ巡りや Web チェックをやっておくものだ。
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