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Sunday, April 27, 2003

『キャッチャー・イン・ザ・ライ』J.D.サリンジャー(書評)

【4月27日特記】 大学1年の前期の英語の授業で"The Laughing Man"を読んだ。恥ずかしながら、僕はそれまでサリンジャーという作家を知らなかった。後期のテキストは"Franny and Zooey"だった。その2つで完全にノックアウトをくらって野崎孝訳の『ライ麦畑でつかまえて』に進んだ。『笑い男』が収められている『ナイン・ストーリーズ』も読んだ。そして、ほかのグラス・サーガも読みふけった。

あれから四半世紀が過ぎ、村上春樹訳の『ライ麦畑』が出ると知り、その前にどうしても原文で読んでみたくなった。結果的に僕は野崎訳、原文、村上訳の3つの版の"THE CATCHER IN THE RYE"を読んだことになる。

この小説はもうしっかりと評価の定まった名作であり、かつ関連した評論も多く、僕ごときがとやかく言う隙はない。だから今回は野崎訳と村上訳の比較と言う1点に絞って書いてみたいと思う。

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Thursday, April 10, 2003

『会社はこれからどうなるのか』岩井克人(書評)

【4月10日特記】 ちょうど10年前に、同じ岩井克人による「貨幣論」を読んでとても面白かった記憶がある。でなければ、こんなタイトルの本は買わなかっただろう。

タイトルはなんだかビジネス書っぽいが、岩井教授が書いているのだから経済学書なのだろうと見当をつけて読んだら果たしてそのとおりだった。「貨幣論」を読めば1行目から明らかなように、この人の基礎はマルクス経済学である。そして、この『会社はこれからどうなるのか』においても、まず所有関係から説き起こし、そこに時間軸を加えて歴史的な発展形態を明らかにしようとする姿勢はマルクス経済学そのものである。

そして、まさにその王道的分析手法に沿って理論は極めて明晰である。

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Wednesday, April 02, 2003

『指』栗本薫(書評)

【4月2日特記】 栗本薫を読んだのは初めてです。いつもそうなのかどうなのか知りませんが、まあ、とにかく早く読めます。活字の大きさとか行間の広さといったことも関係してはいるのでしょうが、ページが進むのなんのって。あっと言う間に読み終えてしまいました。

ひとことで言うと、小学校5年生の男の子が指の化け物に襲われて逃げ回る話なんですよね。少年の一人称で書かれています。少年の家族環境を巧みに絡ませて、なかなか飽きさせない設定です。この手の話はあまり内容を書いてしまうと興味をそいでしまうので、その程度しか書かずにおきますが・・・。

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