『ネットワークはなぜつながるのか』戸根勤(書評)
【12月18日特記】 日経BP社の「なぜ」シリーズもこんなに増えてくるとさすがに全部は読めない。前に読んだ『プログラムはなぜ動くのか』は非常に良かったが、だからと言ってこの本も良いとは限らない。なにせ著者は1冊ずつ全て異なるのだから…。
どれ、もう1冊だけ読んでおこうか、と取り寄せたのがこの本である。
で、結論から言うとこれまた大変解りやすい解説書だった。有り体に言うと、それはこの本が僕のレベルに合っていたということでしかないのかもしれないが…。
このシリーズには共通点があって、それは各章の最初に「ウォーミングアップ」と称したクイズが載っていることである。本屋で立ち読みをしてみて、このクイズの問題を「ところどころ間違う」程度であれば、あなたはこの本をレジに持って行くべきである。もし、半分くらい間違えるようであれば迷うところだろう。問題の意味さえ分からないようなら、少なくとも今は読まないほうが良い。
そういう意味ではこの本のほうが『プログラムは…』よりも僕の程度にマッチしていたようだ。
さて、そういう大前提を措くとしても、やはりこれは良く出来た解説書であると思う。
- 脚注も含めて分かり易くまとめてある
- 思い切って簡略化するところと深入りするところのバランスが良い
- 他の本ではあまり触れられていないような点に及んでいる
以上3点が僕の感想である。
ここまで読んで「なるほど、なら、読んでみようか」と思われた方は、いきなり買わずにまず立ち読みでクイズに挑戦してみてほしい。やはりレベルの問題を抜きにしてお薦めする訳には行かないから。
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