Monday, November 12, 2018

映画『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』

【11月12日 記】 映画『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を観てきた。映画版3部作の2本め。

前作を観たときに、テレビシリーズと同じ素材をたくさんつかっているにも拘わらず、気持ち悪いぐらい設定が違うし、それにともなってストーリーも微妙に違うし、エウレカセブンなのにエウレカがほとんど登場しないし、そういう全てに困惑してしまった。

だから、いつの間にか今作はもうスルーしても良いかなという気分になっていたのである。ところが、twitter 上の友だちから「面白かった」「是非観てください」と言われて、気を取り直して観に行った次第。

驚いた。圧倒された。参った。

テレビシリーズでは、乱暴に言ってしまうとエウレカの敵役でしかなかったアネモネが主人公である。もちろん、テレビシリーズと設定は違う。でも、初期設定だけではない。

あの嫉妬心にがんじがらめに縛られていたアネモネが、気の強いのはテレビシリーズと同じだが、テレビシリーズにはなかった(そしてテレビシリーズとは別の)幼い時代が描かれ、実は父思いの優しい少女で、ここでは地球を救う側なのである。

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Sunday, November 11, 2018

映画『生きてるだけで、愛。』

【11月10日 記】 映画『生きてるだけで、愛。』を観てきた。

僕は趣里が水谷豊と伊藤蘭の娘だということだけ知っていて、でも、『金八先生』も『とと姉ちゃん』も観ていないし、既に舞台で活躍していることも全く知らなかったので、ともかく昨年のTBSドラマ『リバース』での三浦貴大の悪妻役でぶっ飛んだのである。

この映画でも、あの悪妻役と同じぐらいエキセントリックな役だ。twitter などでは「メンヘラ」のひと言で片付けられてしまうタイプだろう。

青春映画の文法ではクライマックスに走ることになる。終盤、何かのっぴきならない状況になって、それを脱するために主人公が走る、走る──というのが定番である。ところがこの映画では寧子(趣里)が津奈木(菅田将暉)と知り合う冒頭のシーンから街を疾走する。いや、疾走なんて爽やかなもんではない。

自動販売機に頭突き食らわして、頭から血をダラダラ垂れ流しながら、「こういう時って走りたくなるんですけど」と言い残していきなり走り始めるのである。津奈木は訳も解らずに後を追って走る。

この寧子みたいな人物をピュアだとか不器用だとか言う人とは話す気にならない。ともかく単にめんどくさい女としか僕には思えない。僕はこの手の女には、と言うより、ほんの少しでもこういう傾向のある女子には極力距離を置いて接点を持たないようにしている。

鬱で朝起きられないというのは分かる、と言うか、まあ、多分そういうもんなんだろうなとは思うが、布団から起き出してきた時にあんなにエネルギーのある鬱があるか、と思ってしまう。

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Sunday, November 04, 2018

映画『億男』

【11月4日 記】 映画『億男』を観てきた。観る候補のリストに入れておきながら「まあ、飛ばしても良いかな」と思っていたのだが、観て良かった。とても良い映画だった。

監督は大友啓史、原作は川村元気。製作会社は東宝だが、プロデューサー陣に川村の名前はない。

借金を背負った主人公・大倉一男(佐藤健)が宝くじで3億円を当て、漸く今の暮らしから抜け出せると思ったら、親友の古河九十九(高橋一生)に全額持ち逃げされてしまうという話だということは、予告編を通じて知っていた。

しかし、この映画は一男が兄の保証人になって借金を背負うところからでも、3億円の宝くじに当たるところからでもなく、九十九に3億円を奪われてしまう前段から始まっている。この構成は非常に巧みだった。観客を冒頭から一気にストーリーに引き込んでしまう。

そして、一男は行方の分からない九十九を探す旅に出る。

いや、旅行に行くわけではなくて、単に九十九の行き先を知っていそうな人間を順番に尋ねるだけのことなのだが、これがロード・ムービー風になっていて、そこに学生時代に九十九と行ったモロッコ旅行の回想が加わって、如何にも“お金の本質を尋ねる旅”になっている。

僕はこの映画を観ながら、大学の経済学部で学んだアダム・スミス、カール・マルクスからジョン・M・ケインズに至るまでの(あるいは社会人になってから読んだ岩井克人まで含めても良いかもしれない)貨幣論(価値形態論)を思い出していた。

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Monday, October 29, 2018

『スマホを落としただけなのに』マスコミ試写会

【10月29日 記】 今週末に公開される映画『スマホを落としただけなのに』のマスコミ試写会に行ってきた。やっぱり中田秀夫監督は怖い(笑)

主人公の稲葉麻美(北川景子)は、彼女の恋人である冨田誠(田中圭)がスマホを落としたことがきっかけで、誰だか分からない男にスマホ/インターネット上のいろんな仕掛けで狙われることになる。

いくらなんでもスマホを落としただけでここまでひどい目に遭う可能性は低いが、それでもこの映画を見ていると、スマホに紐つけて体に結びつけておきたくなるくらい怖い。

言わばサイコパスものとサイバー犯罪ものが合体した形になっているわけで、怖さは倍加する。こういう設定は日本映画には今まであまりなかったのではないかな(あった?)

ちなみに原作は志賀晃の同名の小説。脚本は『デスノート』や『去年の冬、きみと別れ』などの大石哲也が書いている。

自分がスマホを落としたのであればある程度あきらめもつくのだが、彼氏が落としたスマホで自分が狙われるというのが腹立たしい。いや、腹立たしいよりも、自分のスマホと違って、彼氏のスマホにどんな情報が入っていたのかが不明なだけに恐ろしい。

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Sunday, October 28, 2018

ハードディスクレコーダーの中の木苺

【10月28日 記】 どこの家庭にも、多かれ少なかれ、録画したまま観ていないテレビ番組や映画があるはずだ。

僕は、録画してから暫く観ないままになっているものは、「これはいつまで置いておいても結局見ない」と判断して削除してしまうので、それほど数は多くないとは思う。

でも、それでも「これはいつか観る」と思って消さないものもあるし、そもそも妻に頼まれて録画したものは勝手には消さない。

で、残った作品は暇がある時に夫婦で観ては消すという作業をしている。

この土日は珍しく妻に全く仕事が入っていなかったので、昨夜は久しぶりに「じゃあ、今日はどれにする?」ということになったのだが、溜まっている作品の中にはそもそも誰がどう思って録画することにしたのかさえ憶えていないものがある。

そんな中で選んだのが WOWOW で録画しておいた映画『エアベンダー』である。2010年のアメリカ映画。

何かが気に入って録画したはずだが例によってどんな映画なのか全く記憶がない。でも、ネットで検索して調べてみると、TVアニメを原作とする冒険もので、あらすじを読んだら面白そうだったし、製作・監督・脚本は『シックス・センス』の M・ナイト・シャマランだったこともあり、よし、これにしようということになった。

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Tuesday, October 23, 2018

『ニセコイ』マスコミ試写会

【10月23日 記】 映画『ニセコイ』のマスコミ試写会に行ってきた。河合勇人監督。これまた漫画が原作なのだそうだ。

もしもヤクザの組長の一人息子とギャングのボスの一人娘が、双方の抗争を抑えるためにお互い恋人の振りをしなければならないような破目になったら、というジャスト・ワン・アイデアで書かれた、ドリフターズのコントみたいな設定である。

ほんとにバカバカしい設定で、言うなれば最初から茶番なのであるが、そう思ってしまうと終わりである。最初から決めつけずに観られるかどうかが、映画を楽しめるかどうかに直結する。

日本の伝統的なヤクザ・集英組とニューヨークからやってきたギャング組織・ビーハイブは、それぞれのトップ同士は旧知の仲なのだが、若い者同士の諍いから全面戦争の様相を呈してきた。

それを案じた組長(宅麻伸)とボス(団時朗)は、お互いの息子と娘である楽(中島健人)と千棘(ちとげ、中条あやみ)につきあっている振りをさせて、血気にはやる部下たちを抑えようとした。

ところが、楽はひ弱な感じだし、ヤクザが嫌いだし、おまけに6歳の時に結婚を誓った女の子がいて、その子をずっと探している。一方、千棘は金髪碧眼のハーフで見た目は可愛いがガサツで暴力的。こんな2人が合うはずがない。──という設定である。

それに加えて両陣営のヤクザとギャングが入り乱れて、おせっかいだったり、法もへったくれもない暴力だったりを繰り広げるドタバタである。

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Monday, October 22, 2018

映画『ここは退屈迎えに来て』

【10月21日 記】 映画『ここは退屈迎えに来て』を観てきた。

読んだことはないけれど、原作者の山内マリコは『アズミ・ハルコは行方不明』を書いた人で、それを廣木隆一が映画化するとなると面白くないはずはないと大いに期待して行った。その期待は全く裏切られることがなかった。

冒頭から終わりまで、もう廣木隆一監督らしい長回しの連続に次ぐ連続である。

運転しながら喋ったり歌ったりするシーンはほとんどがワンカット。ゲームセンターでの(廣木監督がよくやる被写体を入れ替えながらの)長回しや、橋の上から始まる門脇麦の長い長いワンシーン・ワンカットなどが特に印象深かった。

そして、これまた廣木監督特有の、ものすごく力強い引きの画(橋の上の門脇麦もそのうちのひとつだし、自動車教習所の2人を最初に捉えた画もそう)。

そして、『伊藤くん A to E』のときに、この監督はこんなにアップを多用する監督だったっけ?と思ったのだが、この映画でも橋本愛や岸井ゆきのらのものすごく良い表情をアップで捉えている。

設定としてはかなり込み入った映画である。群像劇という言い方もできるのだろうが、最初はその大勢の登場人物がいくつかのグループに分かれて出てきて、しかも時代が高校時代からその10年後まで、かなり前後するので観客は全体像を掴みにくい。

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Sunday, October 21, 2018

映画『ハナレイ・ベイ』

【10月21日 記】 映画『ハナレイ・ベイ』を観てきた。村上春樹の短編集『東京奇譚集』に収められた原作を松永大司監督が映画化したもの。

何度も書いているように、僕は一度読んだ本でも観た映画でもすぐに忘れてしまう。

小説を読み終わって、ああ、面白かったと思って本棚に置きに行ったらそこに読み終えた同じ本があったとか、一度観た映画なのにほとんど終わりかけるまで真犯人が誰だったのか思い出さなかったとか...。

でも、部分的に何かを憶えていることはある。

この小説も、カウアイ島のハナレイ・ベイが舞台の、中年女性と若いサーファーの話で、確か短編集を通して幽霊がテーマだったかな、という程度の記憶しかないのだが、ただひとつだけ強烈に心に残っている箇所がある。

それは、中年女性がエルビスの話をしたら、若者はプレスリーではなくエルビス・コステロの話だと取り違えるところである。

僕にはなんだかそういうコミュニケーションの小さな齟齬が(良い意味でも悪い意味でも)象徴的な事象に思えたのだ。

今回はこのシーンだけが見たくて観に行ったようなものなのだが、見始めてすぐにこの映画にこのエピソードはないだろうと思った。

それは時代設定が2007年からの凡そ10年間に変えられていたからだ(この時代であれば、中年女性でさえプレスリーを知らない可能性がある)。

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Thursday, October 18, 2018

映画『止められるか、俺たちを』

【10月18日 記】 映画『止められるか、俺たちを』を観てきた。

僕は若松孝二の映画を観たことがない。映画観で観たことがないだけではなく、多分テレビやビデオでも1本も観たことがない。時代がずれていたのだ。

若松孝二が映画を撮り始めて少し名前が売れてきたころは、まだ僕らは親に連れられてという形でしか映画館には行けなかった。友だち同士で映画館に行けるようになっても、まだ若松孝二に興味を持つには早すぎたし、だいいち成人指定だと入れなかった。

そうこうするうちに、若松孝二は連合赤軍に肩入れする危険人物だというイメージが僕の中に染み付いた。あの時代、僕らは親からも先生からもテレビからもそういう教育を受けていたから仕方がない。

もう少し長じて、ひとりでアングラな邦画を観るようになって、若松孝二には実は結構大勢のファンがいることを知ったが、他の数多くの監督の作品を見るのに忙しくて若松孝二にまで手が回らなかったし、それよりもすでに最初に僕に染み付いたイメージを払拭することはできなかった。

そんなわけで僕は若松孝二を未見のままこの映画を観た。だから、この文章は若松孝二の作品には全く触れることもなく、若松孝二自身にもほとんど触れることもなく書くことになる。この映画の評としては邪道である。

でも、若松孝二を全く知らない者が観てどうだったかと言うと非常に面白かった。若松孝二を全く知らない者がどう評価したかと言うと、とても良い作品だと思った。

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Tuesday, October 16, 2018

『人魚の眠る家』試写会

【10月16日 記】 抽選に当たって映画『人魚の眠る家』の試写会に行ってきた。

僕は文章の書き手としては東野圭吾を評価していない。何冊が読んでみたけれど、結局もう読むことはなくなった。ただ、この作家の小説はドラマ化/映画化すると意外に良い作品になることが多い。

多分、物語の初期設定と基本的なストーリーの組立て方は良くできていて、逆に人物の描写は薄いので脚本家が自由に肉付けして行きやすいのではないかと思う。

で、結論から先に書くと、この映画は非常に良かった。

脚本を手がけたのは篠崎絵里子。映画の脚本は久しぶりだと思うのだが、これは彼女のベストになったのではないだろうか。言葉の選び方が見事に適切なのである。

周りが見えなくなってしまった時に言いそうな乱暴な台詞。カッとしてつい口走ってしまいそうな不適切な表現。理屈も何もあったもんじゃない身勝手な言い分。逆に精一杯自分を抑えて相手の気持ちを鎮めるのに適切な言葉…。

この映画は一応医療ドラマ風の体で始まる。だが、原作が東野圭吾で監督が堤幸彦となると、単に医療現場の葛藤や病気の子供を持つ親の心持ちを描くだけで終わるはずがない。そう思いながら観ていると、元から怖い設定が、どうなるかどうなるかという感じで、どんどん怖くなる。

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