「キネマ旬報」2月下旬号(2)
【2月19日特記】 さて、例年通り昨日書いた記事のタイトルは「『キネマ旬報』2月下旬号(1)」となっており、ということは(2)があるんだなと思うのが人情(笑)
ご存じない方はなんじゃそりゃと思われるでしょうが、今年もやります。キネマ旬報日本映画ベストテン採点表の分解と分析を。
キネ旬の投票は各審査員(2015年度の日本映画の場合は「本誌編集部」を含む59人)がそれぞれ55点を持って、1位には10点、2位には9点、3位には8点、…、9位には2点、10位には1点を投じるシステムです。
私はこれを毎回、1)何人の審査員が投票したか、2)投票した審査員1人あたりの点数は何点か、を調べて「得点=○人×平均△点」という形に分解する作業をやっています。
そうすることによって、a)それぞれの点数はそれほど高くなくても多くの審査員が投票している=広く人気のあった作品と、b)投票人数は少ないがそれぞれが高い点数をつけている=思い入れ度の高い作品を見極めようという魂胆です。
統計学的には正しい手法ではないでしょう。でも、1位から10位ぐらいまでに限定してやるのであれば、そこそこ適正な傾向が観察できるのではないかと思っています。
つべこべ言うよりもさっそくやって見せたほうが早いでしょう。2015年度日本映画ベストテンは、
- 恋人たち
302点=38人×7.95点 - 野火
191点=34人×6.53点 - ハッピーアワー
185点=25人×7.40点 - 海街diary
181点=28人×6.46点 - 岸辺の旅
171点=29人×5.90点 - GONIN サーガ
155点=23人×6.74点 - この国の空
146点=23人×6.35点 - ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判
105点=16人×6.56点 - 母と暮せば
87点=12人×7.25点 - きみはいい子
74点=13人×5.69点 - ローリング
74点=13人×5.69点
となりました。
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