『フリー』クリス・アンダーソン(書評)
【12月27日特記】 『ロングテール』は僕が今までに読んだ Web 関連のマーケティング論の中では抜きん出て面白く説得力のある書物であった。そして、同じ著者によるこの本も、前作ほどのインパクトはないものの、論点はしっかりしており、真摯な調べ方をしているのが伝わってくるし、立ち位置も非常に好感が持てる。
出版界の人間がこういう本を書くと往々にしてインターネットに対する偏見と憎悪だけが前面に出たものになりがちなのであるが、さすがに『ワイアード』編集長である。時流を正しく見抜いている。
ここでは内容についてはあまり深く触れないでおく。要はロングテールの次はフリーなのだ。そして原題"FREE"には"THE FUTURE OF THE RADICAL PRICE"という副題がついている。そう、確かにフリー(無料)と言うよりも、急進的/過激な価格(の変動)と言った方が論旨が伝わるかも知れない。
Recent Comments