『strawberry shortcakes』魚喃キリコ(書評)
【12月22日特記】 痛々しい話。
読む人によって、今までにここまで痛々しい思いをしたことがない人だったり、あるいは逆にもっともっと痛々しい思いをしてきた人だったりするだろう。だけど、これはどんな人が読んでもリアルに感じられる痛々しさだ。
それはその痛々しさが激しいか穏やかかということに拠るのではなくて、生きるということに対して本質的な痛みが描かれているからなのではないかと思う。人生に本質的な痛々しさ──。
帯の宣伝文句にある「等身大のガールズストーリー」というのもちょっと違うような気がする。でなければ、僕のような中年男にこれだけの感慨を持たせるはずがない。
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