Thursday, March 30, 2017

『吾輩は猫である』夏目漱石(書評)

【3月28日特記】 朝日新聞電子版の連載で『吾輩は猫である』を読み終えた。ずっと読んできたこの夏目漱石のシリーズも、これで連載終了かと思うと少し名残惜しい。

僕はこの超有名な小説を実は初めて読んだのだが、読んでみて驚いたのはその構成のグダグダ感である。僕がすぐに連想したのは現代の作家である保坂和志。そう、彼の作品と同じく、なんだかウダウダ喋っているだけのような小説なのだ。

タイトルこそ『吾輩は猫である』だが、一貫して猫の一人称で語られているわけではない。時には猫の飼い主である主人や寒月くんや迷亭くん、独仙くんらが延々と明治の文明批評や文化論を語るばかりで、その間猫は不在なのである。

で、その話の逸れ方も通り一遍ではない。これって小説なのか?随筆じゃないの?と言いたくなるような、あっちへ行ったりこっちへ来たりする展開がまさに保坂和志的なのである。

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Monday, March 27, 2017

函館

【3月27日特記】 旅行中で更新できなかったので、もう1枚函館の写真を上げておく。 八幡坂の上から。 でも、こんな観光とはほど遠い、寂れた港の風景も印象に残った。

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Saturday, March 25, 2017

函館

【3月25日特記】 「はるばる来たぜ函館」という歌があった(「来たぜ」なのか「来たで」なのか長年確信が持てなかったのだが、さっき調べてみたらどうやら「来たぜ」のようだった) で、はるばる来てみた。東京...

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Friday, March 24, 2017

映画『ひるね姫』

【3月24日特記】 映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』を観てきた。

予告編を見ても全く観る気はなかった映画なのだが、たまたま昨日 SENSORS IGNITION で神山健治監督の話を聞いたら俄然観たくなった。

このイベントのたくさんあるトーク・セッションのうちのひとつに登壇していたのが神山監督で、実は僕はその対談相手である、「現代の魔法使い」と言われる落合陽一筑波大助教の話が目当てで聴きに行ったのである。

ところが、その落合助教が実は『攻殻機動隊』以来の神山監督のファンで、封切り間もないのに既に『ねむり姫』を2回観ており、2人の会話が見事に噛み合ってめちゃくちゃ面白かったのである。そして、それを聞いているうちに観ずにいられなくなったのである。

で、観てみて最初に思ったのは、日本のアニメはなんと優秀なのだろう!ということだった。圧倒的な動画の表現力がある。

僕はアニメはまず動画の表現力を評価すべきであると思っていて、そういう意味で去年『君の名は。』よりも『この世界の片隅で』のほうが持てはやされたことに不満を覚えたのである。

動画的表現力という意味では圧倒的に前者が後者を凌駕していると思うのである。

「そんなことを言い出すとたくさんお金をかけられた映画が有利ではないか?」と言う人もいるかもしれない。そうかもしれない。でも、それは背景でしかない。僕らは出来上がった作品の表現に触れるだけのことだ。お金をかけられないのであれば、それなりに別の表現を創り出すしかない。

そういう意味で、この映画の作画、動画の表現力は超一流だった。前半は光と影を強く意識させ、後半は風と火を巻き起こした。

手書きと CG、2D と 3D を見事に組み合わせて、大きな動きで速さを伝え、巧みな構図で高さを強調した。ほんとうに見事な動画だった。

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Wednesday, March 22, 2017

【3月22日特記】 今日で歯の治療が終わった。長い間「歯抜けの爺さん」状態だったところに漸く人工の歯が収まって、心置きなく物が噛めるようになった。

そもそもは34年前に治療した奥歯の虫歯。虫歯の根っこがしっかりしていたので、歯を縦に半分に割って蝕まれていない側の根っこを残し、隣の歯との間にブリッジを施した、所謂ヘミセクションというやつ。

当時大阪市内で名高い歯医者で処置してもらったもので、こんなに長く持っていることに複数の歯科医が定期検診のたびに驚嘆の声を上げていた。

ところがとうとうそのヘミセクションにもガタが来て、去年の8月に除去するしかない事態に陥った。それから7ヶ月である。

今度はインプラント。治療費は高い。しかし、差し歯はすぐ抜けるし、バネで留める入れ歯は気が進まないし、隣の何の問題もない歯を削ってそれとのブリッジにするのも嫌だったから。

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Tuesday, March 21, 2017

コンテクストに戻る

【3月21日特記】 頭の中があまりまとまらないうちに早まって facebook に投稿してしまった文章を、少し整理してこちらに再掲することにした。

3/17(金)に TV meets Data という角川アスキー総合研究所主催のセミナーがあったのだが、それを聴いていて思った断片的なこと:

イベント自体は第一部が AI やディープ・ラーニングについての対談、第二部が角川アスキー総研ライフログ研究所が新指標「スポンサードバリューインデックス」を紹介する「ネタ出し放談」であったのだが、今回僕が書こうとしているのはその本質部分ではない。ただ聴いていてふと思ったことを書いてみる。

前半の対談(ドワンゴ小田桐氏とスクエニ三宅氏、司会はアスキー総研遠藤氏)で出てきた話なのだが、ニコ動で、とあるあまり面白くないアニメの最終回に「このアニメ、みんなと一緒じゃなきゃ最終回まで見れなかったよな」というコメントが流れたとのこと。

逆に言うと、内容がつまらなくても、「みんなと一緒に見てる」という “思い” があれば最後まで見てくれるということ。

マクルーハンに「オーディエンスはコンテンツである」との言葉があるそうで、そんな古い本にそんなことが書いてあったのかと驚く。

この日の対談でも、「コンテンツだけではなく如何にコンテクストを付与するか」という発言があった。

もし、今「テレビ離れ」というものが進んでいるとしたら、僕らはその “コンテクスト” を見失っているのかもしれないという気がした。コンテクストとは、ある種の参加意識である。

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Monday, March 20, 2017

『3月のライオン 前編』

【3月20日特記】 映画『3月のライオン 前編』を観てきた。

僕は大友啓史監督の NHK時代のドラマをほとんど観たことがなくて、それゆえ近年の『るろうに剣心』3部作と『秘密』のイメージが強かったのだが、この映画はアクションも SF もまるでなくて、なんと地味な将棋がテーマだ。

いや、羽海野チカの原作漫画のほうはどうなのか知らないが、少なくとも映画の中で将棋は中心には据えられていない。僕みたいな小学校卒業以来将棋を指したことがない人間が見ていても全然困らない展開だ。

日本将棋連盟が協力しているくらいだから、恐らく映画の中でプロの将棋としての辻褄は合っているのだろうけれど、将棋好きが「おっ、次の手はそう来たか!」と膝を打つような作りにはなっていない。

盤面が映るのはほとんど短いカットだ。しかも、全体が映るカットは少ない。将棋の駒のアップであることも多い。逆に、使い込まれた盤面のざらついた質感がこんなに伝わってくる画も珍しいと思った。

それよりも棋士の顔をアップで撮る。そして、劇中いろんな棋士によって何度も何度も繰り返される「負けました」の台詞。これがとても印象的だった。将棋は負けを認めた棋士のこのひと言で終わるのである。

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Sunday, March 19, 2017

3/19サイト更新情報

【3月19日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

今回はレギュラーの言葉のエッセイ1編のみになってしまいました。振り返って読んでみると私は広告の表現について同じようなことを何度も何度も繰り返して書いてきたみたいですが、今回は少し新しいネタで書くことができました。

というわけで今回の更新は下記の通り:

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Saturday, March 18, 2017

映画『きょうのキラ君』

【3月18日特記】 映画『きょうのキラ君』を観てきた。館内はほとんどが JC、JK という中におっさんが一人だけ勇気を持って突入したのは、ひとえに飯豊まりえを観たかったからだ。

すでに月9への出演も果たしてブレイクし始めているが、僕が見初めたのは去年の2月の  NHK Eテレ『岩井俊二の MOVIEラボ シーズン2』のアシスタント役。

単にめちゃくちゃ可愛いというだけではなく、スタジオでの受け答えを見て「この娘は来る!」と確信した。この後もすでに主演級の映画が控えている。

で、最初に言っておくと、この映画ではみきもと凜の原作漫画に合わせて前髪を下ろしているが、これは彼女が一番可愛く映える髪型ではない。それはちょっぴり残念だった。

主人公の岡本ニノン(飯豊まりえ)は、過去にいじめにあった経験から人を避け、目が完全に隠れるまで前髪を伸ばし、いつも俯いて猫背で歩いている。部屋ではインコの「先生」に話しかけ、動物園に週イチで通っている。

同級生に話しかけようとしてもろくに文章にならない。後にちゃんと話せるようになった後の設定では常に「ですます」調。──つまりちょっと変な子なわけだ。クラスでは当然浮いている。

そのニノがクラスメイトで、時々自分のことを構ってくれたり庇ってくれたりするイケメンの吉良くん(中川大志)に恋をする。ところが、キラくんは心臓の病気で余命1年である。

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Friday, March 17, 2017

性格、人生観、街

【3月17日特記】 東京に転勤してからあちこちのセミナーや勉強会などに顔を出しているのだが、これだけよくあちこちに行っていると、あ、またあの人がいる、あ、この人も来てたか、ということになる。

僕にはそれくらいがちょうど良い。たまにぽつんと参加する程度では広がらない。点では繋がらないんだな、と思った。

世の中には一度会っただけで友だちになってしまう人がいる。性格の違いである。

いや、そんな風に言うとその人は機嫌を損ねて、「性格の違いなんかじゃない。会ったら相手が忘れないうちに連絡を取って、すぐに友だちになるように努力しているんだ。性格の違いなんかじゃない。お前が努力していないだけだ」と言うかもしれない。

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Tuesday, March 14, 2017

Play Log File on my Walkman #117

【3月14日特記】 不定期で公開している僕の Walkman のプレイログ。そう、僕は iPhone ではなく SONY の Network Walkman に自分の好きな日本の曲ばかり2000曲以上を入れて聴いている。

今回はその117回目のログ披露。

  1. 花のある坂道(大石吾朗)
  2. しあわせの一番星(浅田美代子)
  3. カルアミルク(岡村靖幸)
  4. BLUE(the Indigo)
  5. 芽ばえ(麻丘めぐみ)
  6. ヤングOW OW(スチャダラパー)
  7. 純愛(片平なぎさ)
  8. アンブレラズ(Original Love)
  9. 夜空ノムコウ(SMAP)
  10. 私は忘れない(岡崎友紀)

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Sunday, March 12, 2017

映画『一週間フレンズ。』

【3月12日特記】 映画『一週間フレンズ。』を観てきた。

『ラ・ラ・ランド』を先延ばしにして、とりあえず『きょうのキラ君』の飯豊まりえを見に行こうと思ったのに、ネットでチケット取る際に勘違いして第3候補だったこの映画を予約してしまった。年は取りたくないものだ(笑)

日曜日の晩に、前の週にあったことのうち友だち関係のことだけをすっかり忘れてしまい、月曜日の朝にはクラスメイトの名前も分からなくなる記憶障害──という、いくらなんでもそんな病気はないだろうという設定である。

しかも、そんな病気を抱えながら、それをひた隠しにして高校に通っている。本人だけが気づいているならともかく、両親も知っていて医師の診断も受けているのにそれはないだろう──という、あまりにドラマ作りのためのご都合主義である。

さすがにちょっと茶番だなと思って見始めたのだが、しかし、見ているうちに意外に悪くないな、と思えてきた。

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«薔薇と硝子