Monday, October 07, 2024

銀行と映画館にて

【10月7日 記】  銀行の ATM で延々と振込の作業をしている人がいる。背後からだとよく見えないので、ひょっとしたら振込だけじゃないのかもしれないが、なんであれ、僕にはあれがよく分からない。

僕は現金を引き出す以外の目的で ATM を利用することはほとんどない。だからいつも一瞬で終わる。

そんな僕からしたら、あんなに長い時間 ATM を占拠して作業をするくらいなら、PC でやれば良いのにと思ってしまう。

もちろん、何等かの理由で ATM でやらなければならない事情の人もいるだろう。しかし、PC でできるのにしない人もまたいるのだろう。

僕にはそこが分からない。

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Sunday, October 06, 2024

10月アニメ3本初回

【10月6日 記】  アニメ『アオのハコ』、『ダンダダン』、『チ。』の初回を観た感想を X に投稿したのだが、(あくまで僕の場合だが)今回はそれぞれ WOWOWオンデマンド、TVer、Netflix からシェアしなければならず、面倒くさいことこの上ない。

全部 TVer になってくれると楽なのだが、ま、そういうわけに行かないのも解る。

『アオのハコ』は TBS の作品なんだから TVer で配信してくれても良さそうなものだが、WOWOW は恐らくこの作品にに出資をして配信権を獲得したのだろう。実のところ WOWOW は 10年以上前からアニメにかなり力を入れているし。

WOWOW が有料放送である限り、ADVOD の TVer で配信するわけには行かない。正面から競合してしまうだろう。そもそもそういう事情で自社でオンデマンドを持つに至ったのだろうし…。

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Friday, October 04, 2024

映画『ビートルジュース ビートルジュース』

【10月4日 記】 映画『ビートルジュース ビートルジュース』を観てきた。Img_2416

9/27 に公開したばかりなのに今日から上映回数がかなり減っている。全米では興行収入1位だが、この手のものは日本ではあまり受けないのかもしれない。

めちゃくちゃ面白いのにね。

こんなお馬鹿なギャグをこんなに大真面目に、大規模に、華麗に、そして CG は使わないというマニアックなこだわりを見せながら作ったスタッフには本当に頭が下がる(ブルースクリーンも2つのセットでしか使っていないとのこと)。

うん、ドリフターズなんかより遥かに面白い。ドリフターズと同じようなベタなギャグもあるが、根本的に違うのは、この映画はポップでダークでゴシックであるというところだと思う。

僕は旧作『ビートルジュース』の大ファンだというわけではない(と言うか、映画館では観ていないし、テレビで観たのか観ていないのかも記憶がはっきりしない)。

ティム・バートン監督についてはそこそこファンであるが、僕がこの映画を「観たい!」と思ったのは、予告編でジェナ・オルテガの姿を認めたからだ。同じくバートンが監督した Netflix の『ウェンズデー』で彼女を知り(と言うか、それしか観ていない)、完璧に魅了されてしまったからだ。

この映画のスタッフは『ウェンズデー』のスタッフと同じらしい。

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Wednesday, October 02, 2024

Netflix『極悪女王』

【10月2日 記】  Netflix の『極悪女王』全5話を見終わった。日本ではトップ独走の大ヒットらしいが、海外ではあまり振るわないようだ。

当然である。

外国の視聴者はビューティ・ペアもクラッシュ・ギャルズも全く知らないわけだ。まずなんでプロレスラーがリング上で歌を歌っているのか見当もつかないだろう(その点では、当時の僕も全く理解に苦しんだがw)。

その上ゆりやんレトリィバァさえ見たことないわけで、「なんだ、このデブ、こいつ女優なのか???」ぐらいにしか思わないはずだ。

でも、リアルタイムで全日本女子プロレスを見てきた我々(と言っても、僕はそんなにいっぱいは見ていないが)にとっては、これはなんかこみ上げてくるものがあるドラマなのだ。

この企画の成功のポイントはドキュメンタリではなくドラマにしたことだと思う。

プロレスの映像は多分結構残っているだろう。そして、関係者もほとんど存命だから、いろんな人から取ろうと思えばインタビューも取れたはずだ。

しかし、ドキュメンタリにしてしまうと女子プロに郷愁を感じる人しか見ないだろう。

それをドラマにしたことによって、(もちろんドラマにしたことによって虚構を交えることができたからということもあるだろうが)、しっかりとプロレスを知らない人たちの心にも刺さる作品になったのではないだろうか。

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Tuesday, October 01, 2024

映画『Cloud クラウド』

【10月1日 記】 映画『Cloud クラウド』を観てきた。Photo_20241001204101

黒沢清監督は、近年の作品では僕の好みから少し外れてきた気がしていたのだが、この作品はまさに往年の黒沢ワールドで久しぶりに満喫した。

もうとにかく怖いのなんのって。

この映画をホラー映画という括りにしてしまって良いものかどうかは別として、一般的なホラー映画だと、突然大きな音がして恐ろしい姿のものが画面いっぱいに襲ってくるといった怖さで攻めてくるが、そういうのとは全然違うのである。

語られる台詞、そしてその言い方、表情、動き、そしてそれらを捉えるカメラの微妙な動きなどがいちいち怖いのである。でも、大抵は何も起こらない。ただの停電だ。締まりの悪いドアが少し開いただけだ。

しかし、何も起こらないと次のシーンが、次の展開が一層怖くなる。緊張感が漲ってくる。

そして、一般的なボラー映画だと、主人公とその家族や恋人や仲間たちがいて、彼らを脅かし襲ってくるものが恐ろしいのだが、この映画はもう菅田将暉が演じた主人公の吉井良介からして、ちょっと何を考えているか分からなくて怖い。

その恋人の秋子(古川琴音)にも良介に甘える可愛い姿の裏側に得体の知れないものが感じられて怖い。良介の先輩の村岡(窪田正孝)も、果たして良介をどう思っているのか、如何にも信用できない感じで胡散臭い。

そして、良介が勤めていた会社の上司・滝本も勝手な思い込みが強すぎて怖い。何と言っても滝本を演じた荒川良々のこんなに抑えた芝居は見たことがなく、空恐ろしい感じがした。

チョイ役の警官(矢柴俊博)まで含めて、出てくる人物全員が、怖いか、胡散臭いか、あるいはその両方だ。

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Sunday, September 29, 2024

Play Log File on my Walkman #156

【9月29日 記】 約2か月ぶりのプレイログ披露。今回も5曲。

  1. 麦畑(オヨネーズ)
  2. 花火(aiko)
  3. 悲しみにさよなら(安全地帯)
  4. ぼくを見かけませんでしたか(森田童子)
  5. Sunshower(Ayumu Imazu)

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Friday, September 27, 2024

映画『傲慢と善良』

【9月27日 記】 映画『傲慢と善良』を観てきた。Photo_20240927170301

原作の小説は 100万部突破のベストセラーらしいが、僕は辻村深月の小説は1作しか読んだことがない。

その時の書評には(ま、最後にはもうちょっと褒めているが、冒頭で)「我慢がならないくらい物足りない」と書いていて、僕にとっては所詮1作だけ読んでその後は二度と手に取らない作家である。

監督の萩原健太郎は、これまでに2本の映画を観ているが、こちらも僕としてはファンというわけではない。

今回の目当ては主演の奈緒と脚本の清水友佳子である。この2人がいれば、どんな原作であれきっと良い映画になっていると思って観に行った。

『傲慢と善良』というタイトルでオースティンの有名な小説『高慢と偏見』を想起する人も多いだろう。

いずれも女性の結婚を描いた作品らしいが、この映画の中では前田美波里が扮する結婚相談所の所長の台詞で、「『高慢と偏見』ってご存じ?」と最初に振ったあとに、今の若い人たちの結婚観を表すキーワードとして「傲慢と善良が同居している」という台詞がある。

これが実は作品テーマの解説になっている。却々分かりやすい作りではないか。

さて、冒頭のシーンは夜の交差点。信号が青になっても横断歩道を渡らない女がいる。顔は映らない。が、左手の薬指に大きなダイヤの指輪をしている。そして、持っていた白いバラの花束をその指で握りつぶして地面に捨ててしまう。

調べてみたら、白いバラの花言葉は「純潔」「相思相愛」「生涯を誓う」などである。すでにこの映画の設定はここで語られているのである。ちなみにこのシーンは終盤にもう一度出てくる。

婚活アプリでともにお見合いを重ねてきた西澤(藤ヶ谷太輔)と真実(奈緒)はすぐに惹かれ合う。奈緒は西澤のカッコよくてリッチでスマートなところに。西澤は真実のおっとりとして奥ゆかしいところに。友だちに真実のどこが好きかと訊かれた西澤は「善良」という言葉を使う。

西澤と真実が初めて会う喫茶店のテーブルの足がぐらついているところなど、ストーリーに必要ではないのだけれど、なんとも言えず微笑ましくもあり、しかし、いろいろ考えると何かを象徴しているようで意味深長に思えたり、いずれにしてもリアリティを高めるためのこういう細部の仕掛けが、僕は嬉しくてたまらない。

さて、そんな2人の交際は続くのだが、プロポーズを心待ちにする真実に対して、西澤にはその素振りはない。プロポーズの指輪かと思ったケースも、開けてみたら誕生日プレゼントのブローチだった。

そんな不安さが真実を恋の駆け引きに駆り立ててしまう。そういうことがあまりうまくできるタイプでもないのに…。

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Wednesday, September 25, 2024

『水車小屋のネネ』津村記久子(書評)

【9月24日 記】 初めて津村記久子を読んだ。確か僕が働いていた局で番組審議委員をしている人だ。

このタイトルを見て、僕は勝手にドーデーの『風車小屋だより』のような小説を想像していたのだが、全然違った(笑)

なんでこのタイトルからフランス、プロヴァンス地方の短編集なんだ?と言われるかもしれないが、日本では、まあ、あるところにはあるのだろうけれど、わりと都会に住んでいると水車なんて目にすることは滅多にないではないか。そこから、フランスの風車に連想が飛んでしまったのである。

さて、この小説に出てくる水車は何をしているかと言えば、その近くの蕎麦屋のためにそば粉を挽いているのである。

そして、主人公はその水車で粉を挽くことに加えて、水車小屋で粉挽きの“番”をしているネネという名のヨウム(オウムみたいな鳥)の世話をも仕事にしている理佐という女性と、10歳下の妹・律である。

姉妹は、離婚して女手ひとつで自分たちを育ててくれた母親が、最近できた恋人に夢中になってしまい、その男が娘たちを邪険にしていることも目に入らず、その男の事業のために理佐の大学進学のための費用を使い込んでしまったことにいよいよ絶望して、2人で家を出て、たまたま見つけたこの不思議な仕事が住居も提供していることに惹かれて、この田舎町にやってくる。

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Sunday, September 22, 2024

旅行記(Sep.20-21 2024)

【9月22日 記】 新潟県の妙高赤倉に行ってきた。

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Thursday, September 19, 2024

古い時代の古い曲と新しい時代の古い曲

【9月19日 記】  人は年を取ってくるとだんだん新しい曲に対する興味や好奇心がなくなってきて、自分が 20 歳前後に聴いていた曲しか聴かなくなる──という説がある。

その背景を含めてもう少し詳しく書くと、音楽を聞いたときに脳内に快楽物質が最も多く分泌されるのが 12~22歳ごろだなのだそうで、それ故それより後で聞いた音楽からはあまり快感を得られないと言うのである。

そう言われると、「いや、40代で初めて聞いた曲でも 50代から聞き始めた曲でも、いまだにめちゃっくちゃ好きでよく聴く曲がありますよ」などとつい反論したくなるのであるが、しかし、上に書いたようなことを完全否定することはできないのも事実で、つまり、100% ではないにしても、大筋の傾向としてはやっぱりそういうことはあるのである。

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Tuesday, September 17, 2024

映画『ナミビアの砂漠』

【9月17日 記】 映画『ナミビアの砂漠』を観てきた。画面のアスペクト比は4:3だった。

冒頭、俯瞰の固定カメラでどこかの渡り廊下みたいなところを引き画で撮っている。その間が長いのである。

大体はそこに主人公が歩いてきて、カメラが寄って「こいつが主人公だ」と示す。今回もそういうシーンなのだが、誰も現れない間が長いのである。この不要な間には何か異質なものを感じる。

そして、カナ(河合優実)が日焼け止めを首筋に塗りながら歩いて、階段を降りてくる。行き先は喫茶店だが、入る前から店内の話し声がかなり大きくノイズとして入ってくる。とりわけ男性3人組の会話が。

当然カナがそこに合流するのかと思って見ていたら、そうではなく、待合わせていたのは友だちのイチカ(新谷ゆづみ)だ。しかし、店内の話し声は小さくならない。「ノイズ」と言うにはあまりにも大きなボリュームで、途切れることなくバックに流れたままである。

イチカは2人の共通の知人が自殺したという話をする。が、カナはそれが誰だったか思い出せない。そこにカナが頼んだアイスコーヒーが運ばれてきて、口をつけたカナが「あ、紙ストローだ」と言う。

人間描写のリアリティを増すために、こういう筋とは関係のない台詞を入れることはわりとある手法だが、タイミングとして早いし短い。そのひと言で終わるので、それほど明確にカナの性格を語るわけでもない。これもノイズだ。

そして、その後、カメラは女2人から離れて、近くの席で喋っていた男性3人組の会話シーンになる。ここにカナが絡むのかと思ったら、そうではない。これも完全にノイズだ。

カナは同棲中のホンダ(寛一郎)を捨てて、二股かけていたハヤシ(金子大地)と同棲することにする。

ハヤシと喧嘩したあと、悔し紛れに左足の親指でテーブルの足をスリスリするのもノイズだ。

着替えるカナのおっぱいが映る(セックス・シーンではないのでそれほど必然性はない)のも、ロングTシャツを着て足を伸ばして座っているカナの股間にボーダー柄のパンティの小さな三角形が見えている(これも敢えてこのアングルにする必要はない)のも同じくノイズだと思う。

あと、ハヤシの部屋にある太陽の塔の置物(しかも2つ並んで!)。これも気になって仕方がなかった。

ああ、山中瑶子監督ってこういうノイズを描く人なんだなと思った。

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Sunday, September 15, 2024

【note】著作権法をめぐるすっきりしない思い

【9月15日 埋】 ここ何年かずっと心の片隅に引っかかっていたことについて note に書きました。久しぶりにリンクを埋め込んでおきます。

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