Sunday, September 15, 2024

【note】著作権法をめぐるすっきりしない思い

【9月15日 埋】 ここ何年かずっと心の片隅に引っかかっていたことについて note に書きました。久しぶりにリンクを埋め込んでおきます。

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Friday, September 13, 2024

映画『侍タイムスリッパー』

【9月13日 記】 映画『侍タイムスリッパー』を観てきた。

複数の知人が褒めていたので、これは池袋のシネマ・ロサに観に行くしかないなと思っていたら、なんと今日から TOHOシネマズとピカデリー系(SMT)及び一部の T・ジョイ系劇場に拡大公開されていた。

これはまさに『カメラを止めるな!』が通ってきた道ではないか。

で、ま、シネマ・ロサみたいな映画館の雰囲気が好きだという人もいるだろうが、僕は迷わず TOHOシネマズに行った(笑)

京都のインディーズ映画会社「未来映画社」の制作で、安田淳一という人が監督・脚本・撮影を兼ねているのだが、スタッフ・ロールを見ているとそれ以外にも何度も名前が出てくる。恐らく最初は彼一人の迸るような情熱からスタートしたのだろう。

そして、この未来映画社だが、この会社の構成はよく分からないのだが、これがこの会社の3本目の劇場映画で、その3本ともが安田監督の作品である。

恐らく最初はこの小さな組織でなんとか映画化しようと思ったのだろうが、しかし、映画というものは大規模になればなるほど小さな組織では作り切れなくなってくる。特に時代劇となると金も人も手間もべらぼうにかかってしまう。

それで資金難で頓挫しかけたところに、「とにかく脚本が面白いから」という理由で東映の京都撮影所が救いの手を差し伸べて映画は完成に至ったという。

さすがに東映京都だけあって、いやいや堂々たる、本格的な時代劇である。

主演の山口馬木也は、僕は記憶になかったが、数多くの時代劇で脇役を務めた実績のある俳優らしい。他にも、とっさに名前は出てこなくても顔を見たら知っている俳優がちょこちょこ出ている。

面白いのは、この映画の言ってみればマドンナ役である撮影所の助監督・山本優子を演じた沙倉ゆうのは、実はこの映画製作においても出演の傍ら助監督(と他にも何役か)を兼務しており、かつ、これまでの2本の未来映画社の映画では主演女優だったということだ。現在は東映京都の俳優部所属とのことである。

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Thursday, September 12, 2024

ゴミ考

【9月12日 記】  人に聞いた話だからどこまで正しいのか定かではないが、プラスティックのゴミを燃やすかどうかは焼却炉が高温タイプかどうかによるとのことだ。

プラスティックを低温で燃やすとダイオキシンだか何だか、要するに有毒のガスが出るので、かつてはプラスティックはどこでも分別ゴミだった。

しかし、昨今では高温焼却炉がかなり整備されてきて、特に東京都の焼却炉は全て高温タイプになったので、都内はどこの区でも(この「全て」や「どこの区でも」という辺りがどこまで正確なのかは分からないが)、プラスティックは一般ごみになっているとのことだ。

そのことを知らずに最近都内に越してきた僕の友人は、プラスティックはあくまで資源ゴミだと思い込んでいて、しかし、燃えないゴミの日をよく失念してしまうのでついつい溜まってしまい、それが嫌なので、燃えるゴミの袋の内側に隠して入れ、外側を古新聞などでガードして見えないようにして捨てていたと言う。

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Sunday, September 08, 2024

力の指輪と残り時間

【9月8日 記】  配信が再開したので『力の指輪』の season 2 を見始めたのだが、聞けば Amazon のこのシリーズは season 5 まであるとのことだ。そうなると、「生きている間に最後まで見られるかな?」という問題が出てくる。

若い人には実感がないだろうが、年を取るに従ってそんなことが頭にちらつくようになる。

2020年の(実際には 2021年になったが)東京オリンピックの開催が決まったとき、「その頃にはまだ元気で生きているだろうから、1種目でも良いから競技場で見たいな」と思った(が、実際は見られなかった)。

2025年の大阪万博を見たいとは別に思わないが、あれが決まったときも「多分まだ生きているな」と思った。

しかし、このドラマの season 5 までの全episodes が完結するまでとなると、何年かかるのか?

そもそも season 1 と 2 のインターバルが 2年近くあったではないか。season 5 までなら 10年かかってもちっともおかしくないし、途中で何か障害があったりするともっと時間を要する可能性もある。

そして、原作の長さを考えると、時代を行ったり来たりして、もっと多くの seasons が企画されるかもしれない。

そもそもこの『力の指輪』の後日譚である映画版の『ロード・オブ・ザ・リング』が最初に映画館で上映されたのが 2001年、3部作全てが上映されるまでに要した期間が約2年、その後、その前日譚である『ホビット』3部作がその約10年後にやはり約2年かけて上映されている。

なんという大作か! そしてなんという長い物語か!

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Friday, September 06, 2024

本を売る #11

【9月6日 記】 7年2か月1週間ぶりに蔵書を売った。前回はイーブックオフだったが、今回はネットオフに戻った。

今は可能な限り Kindle で読むようにしているので、紙の本は増えていない。従って今回売ったのもわずかに 23冊である。

合計で 1,000円ぐらいにはなるかなと思ったのだが甘かった。たった 895円、それもキャンペーンによる増額 275円を含めての金額である。

23冊のうち値段がついたのが 15冊で合計 612円、平均 40.8円。残り 8冊は例によって資源ごみ扱いで 1冊 1円。23冊トータルとしての平均は 38.9円となり、それでも 2015年以降では3番目の高値である。

生涯トータルでは 775冊で 29,335円、平均 37.9円+Amazonポイント 500円分。値段のついた冊数だけで割ると平均 54.8円、Amazonポイント込みで計算すると 55.8円。

まあ、こんなものなのかな。

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Wednesday, September 04, 2024

「指導する」知事

【9月4日 記】  もう皆さんテレビのニュースなどでさんざん見てうんざりしているだろうから、極めて部分的なことだけ書くけれど、兵庫県知事のパワハラ問題について。

知事は百条委員会の尋問で、「それはパワハラではないか?」という質問に対して、たびたび「自分としてはこれこれこういう思いで厳しく指導しました」などと言い換えて答えている。

僕は彼が自分の都合の良いように問題をすり替え、勝手にワーディングを違えて答えていることよりも、この「指導しました」という表現そのものに引っかかるのである。

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Tuesday, September 03, 2024

映画『愛に乱暴』

【9月3日 記】 映画『愛に乱暴』を観てきた。

吉田修一の小説はかなりの数が映像化されている。僕が観ただけでも『パレード』、『春、バーニーズで』、『悪人』、『さよなら渓谷』、『横道世之介』、『怒り』など枚挙に暇がないが、小説については1作しか読んでおらず、しかもあまり感心しなかった。

僕にとっては東野圭吾と同じである。人物の描き方が浅いと思った。でも、だからこそ脚本家の腕の見せ所で、それぞれが結構良いドラマや映画になっているのではないだろうか。

今回の脚本は『おじいちゃん、死んじゃったって。』の山崎佐保子と、(この人はよく知らないのだが)鈴木史子である。

森ガキ侑大監督は初めて観た『おじいちゃん、死んじゃったって。』がとにかく鮮烈だったので、その後テレビドラマも含めて結構観ている。

さて、乱暴にまとめてしまうと、江口のりこが演ずる 41歳、結婚8年目の主婦・桃子が次第に壊れて行く話である。

桃子は普段から小綺麗にしていて、主婦の仕事はきっちりこなし、近所のゴミ捨て場をいつもきれいにして、夫の真守(小泉孝太郎)の帰りが遅いと分かっている日でも手抜きせずに食事を作り、パートでやっている石鹸作りの教室も順調で、同じ敷地内の母屋に住んでいる義母・照子(風吹ジュン)ともうまくやっている。

なのに町内にはゴミのルールを守らない奴がおり、「おはようございます」と挨拶しても何も返さない奴がおり、近所では何度か不審火が出ていたりもするし、義母とは決して険悪な関係ではないがそこにはやはり嫁と姑の間にありがちな微妙な行き違いもある。

その上、夫に何を話しかけても上の空でテキトーに相槌を打つだけ、と言うか、目を合わせることさえあまりなく、ダブルベッドでは夫はいつも桃子に背を向けて寝ている。

そりゃ、おかしくもなるわな、という環境である。

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Monday, September 02, 2024

映画『きみの色』

【9月2日 記】 映画『きみの色』を観てきた。

個々のアニメを観るか観ないかの判断基準には、もちろん設定とかストーリーの占める比重は大きいのだが、絵柄や画風が好きかどうかということも決定的な要素だ。

僕が各クールの頭で今季はどのアニメを観るか決める際にもそれは外せない尺度だし、あんなに評判になっても『鬼滅の刃』の1話だけでも観てみようと思わなかったのもあの絵柄を好きになれなかったからである。

一方、僕はアニメでバンドを描くというのは却々難しいことだと考えていて、そんなこともあって当初はこのアニメを観る気はなかったのだが、予告編を何度か見るうちにその画に惚れ込んでしまって今回の鑑賞となった。

なお、山田尚子監督作品では 2016年の『聲の形』を観ている。

修道会系の女子高に通い、敷地内の寮で暮らしている日暮トツ子(CV:鈴川紗由)には人間の色が見えると言う。

これは一種の所謂“共感覚”なのかなと思う。聞こえた音に色が付いて見える「色聴(sound-color synesthesia)が有名だが、さすがに人間に色が付いて見えるというのはないだろう。これは作者の創作ではないだろうか。

そのトツ子が、高校の同級生で、途中で退学してしまう作永きみ(CV:髙石あかり)にはきれいなブルーを見、きみがアルバイトをしている中古本屋で出会った影平ルイ(CV:木戸大聖)にはきれいなグリーンを見て、2人に惹かれてしまう。そして、2人とも音楽をやっていることに気づいて、その場の勢いで3人でバンドをやりませんかと言ってしまう。

トツ子自身は自分の色が分からないと言うが、紙の上ではなく空間上で全ての色を表すにはどの色素が必要か考えれば、観客には容易に想像がつく。

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Saturday, August 31, 2024

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆(書評)

【8月31日 記】 三宅香帆の「著書」となると『女の子の謎を解く』しか読んでいないが、note や東洋経済オンラインなどで数多くの記事を読んできた。

そんな風に僕が割合早くから目をつけていた三宅がこの著書で一躍ベストセラー作家になってしまって、僕としてはちょっと悔しい気さえする。

僕は今まで彼女を「解釈の人」だと思ってきた。

小説、古典文学、漫画、テレビドラマ、アニメ、映画、配信番組などについて彼女が書いている文章には、いずれも彼女でなければ読み込めないような深くて斬新な解釈があった。

それは単に「こんな風にも読める」とか「こんな印象を持った」というようなことではなく、いずれもその本やドラマが作られた背景にある現代社会のあり方と密接に結びついた解釈だった。

そして、今回のこの本を読んで驚いたのは、この本では彼女がしっかりと史学的なアプローチに基づいて検証しながら論を進めているところである。

今まではむしろ人文科学の人だと思っていたのだが、この本は極めて社会科学的なアプローチで書かれており、その点が僕にとっては新しく、意表を突かれた。

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Friday, August 30, 2024

ハゲと白髪

【8月30日 記】 この間、自分の頭頂部に3箇所禿げ始めている箇所があるのを見つける夢を見た。

なんであんな夢を見たのだろう? 自分が禿げるということに関して僕は切実に考えたことがない。

というのも、小学校低学年のときだったと思うのだが、親戚中が集まった大きな法事があって、そのときに来ていた多数のおじいさんたちがいずれもハゲではなく白髪だったのに気づいて、僕は「あ、僕もきっとハゲじゃなくて白髪になるんだろうな」と思ったのである。

そして、現時点でその予想はほぼ当たっていると言って良いだろう。ただし、親戚にはフサフサの総白髪の人もいたが、僕の場合はそんなに白髪が進んでいるわけではない。

初めて白髪染めを使ったのは満53歳になる誕生日の前日で、それ以来、毎日ではないが定期的に白髪を染めているので、これを止めてしまうとどれだけ白いのかはよく分からないが、控えめに見積もってもまだ半分以上は黒髪なんじゃないかなと思う。

まだ会社にいたころに、エレベータで当時の社長と一緒になったことがある。社長が僕の顔を見て「やまえー、髪の毛黒いなあ」と言うので、「いや、染めてますよ」と言ったら、僕が何を使っているかという話になった。

「商品名は忘れたけど、トリートメントタイプのやつです。髪の毛洗ったあと、水分を拭ってから髪につけて、しばらく置いてから洗い流すだけ」
「え、そんな簡単に染められるやつあんの?」
「はい」
「専用の櫛とか手袋とか使わんでええの?」
「はい」
「あなたが染めたあとはお風呂の壁に黒いシミがいっぱいついてる、って嫁はんに怒られたりせーへんの?」

みたいな会話をした記憶がある。

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Thursday, August 29, 2024

映画『箱男』

【8月29日 記】 映画『箱男』を観てきた。

この映画、制作が発表されてからどれだけ公開を待っただろう。

いつまでも公開日が決まらないままもう2年ぐらいになるんじゃないかな、などと思っていたのだが、石井岳龍監督による映画化はなんと1997年に決定していて、しかし、クランクイン前日に頓挫したのだそうだ。しかも、そのときも主演は永瀬正敏だったというから驚きだ。

原作は安部公房の『箱男』で、超有名な作品だからもちろんタイトルは知っているが、多分僕は読んでいない。もっとも、僕のことだから、随分若い頃に読んで完全に失念している可能性も否定できないが(笑)

さて、この映画、石井岳龍に託される前にも何度も映画化は検討されたらしいのだが、結局実現していない。

そりゃそうだ。こういう作品の映像化は極めて難しい。

演劇にするのはそれほどしんどいことではないかもしれない。何故なら舞台というのはいろんなものを恣意的に捨象した場だからである。しかし、これをカメラで撮るとなると、観客にとって余計なものも含めて、全てのものが映り込んでしまうのである。

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Wednesday, August 28, 2024

Engrish in Japan

【8月28日 記】  僕は facebook の Engrish in Japan という公開グループをフォローしてよく読んでいる。

English の綴りをわざと間違えているところがミソで、そう、ここは日本人が看板や注意書き、チラシなどに書いたおかしな英語を収集したページなのである。

大変面白いのだが、しかし、その一方で、なんでこんなにろくでもない(大阪弁で言うスカタンな)間違いを書くかなあと不思議になる。

いや、普段英語を使う機会なんかない日本人が何かの必要に迫られて突然英文を書くわけだから、ちょっとやそっと間違っていてもそこには大して不思議はない。

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